2023年9月9日土曜日

542.国宝 西明寺本堂は当初高麗尺3間だった

高麗尺(1尺は35.6cm)3間の本堂が後の世に

5間に、そして更に7間にと増築されて現在に至っ

ている。新築当時の3間は高麗尺で建てられている

ものの、後に増築された部分はその後の時代の寸法

で建てられている。

これが今知り得る事実であります。




当時の寸法の尺度が変わったことにより8世紀以降

には高麗尺で建てられた建物はない。律令体制の下

厳格なルールが出来ていた模様であります。

寸法の単位が税収にも影響する訳ですから為政者は

その点について徹底していた。木造最古の建物とし

て名高い奈良の法隆寺でさえ670年の落雷で消失

その後に再建されその建物も1949年に火災に遭

いそれが契機となって1950年に文化財保護法が

出来たといいます。

朝鮮半島においても度重なる戦乱と侵略を経て現存

する当時の建物はありません。幻の高句麗尺と言わ

れる所以であります。

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